神

 

 人類が地球上に登場してから、人類は多種多様の神を創造して来ました。人類が神を創造したということは、人類には神が必要であった。もちろんその神の姿は、時代により、あるいは民族の違いにより、それぞれ皆異なった性格を有しています。

 けれども、文化の発展段階で同程度の状態で発生した神は多少のニューアンスの違いはあっても、根本的なところは一致しているように思います。

 古代の神は、人類が感じる数々の未知なる事象に対する恐怖を神という不可思議な存在を想像することによって、未知なる事象に対する恐怖に対抗しようとしたのであります。

 現代科学はこれら未知なる事象を人類に理解できるものとして一つ一つ解決してきました。このことが現代の神が、古代の神のような、絶対的威厳を持ちえなくしています。

 現代科学は、実生活において、直接的に感ずる未知の事象をほとんど解決しつつあります。そこで現代科学技術自身が未知なる神秘と化して、われわれの眼前からは遠いい、深い研究の分野に大きな未知なる世界を探し、切り開いて来ました。

 同時に、現代科学は、人間の創造を超えた量にまで膨れ上がり、この想像を絶する量が逆に我々人類に恐怖を感じさせるようになってきました。